April 26, 2014

今日この日の喜びを君と分かち合う

 花組『ラスト・タイクーン』新人公演の話。
 俺の孫(しつこい)、ゆずかれーくんの初主演!おめでとうございます!

 とにかく毎日可愛い可愛いと愛でているみんなが真ん中にいるわけなので、贔屓目入りまくりなのは承知してますが…
 でも、とてもとても良い新人公演でした。観られてよかった。幸せだった。

 まずは主役のゆずかれーくん。
 主役=蘭寿とむのカッコよさとオーラだけで8割がた成立しているといってもいいこの作品を、主役=柚香光のカッコよさとオーラで最後まで魅せきったのはすごい!とにかくすごい!
 いやー、かっこよかったです。顔はもちろんだけど(笑)スーツやタキシードの着こなしも、仕草のひとつひとつも、本当にひたすらかっこよかった。歩き方とか、会議室の扉を両手で閉めるときの背中とか、膝から崩れ落ちる動作とか、つないだ手を離すときの指の残し方とか、電報を丸めて捨てようとする背中とか、一挙手一投足に蘭寿さんを研究し尽くした跡が感じられて、それだけでもう胸がいっぱいになりました。すっごく勉強したんだろうなあ…と。
 それでいて決して完コピというのではなく、ちゃんとゆずかれーくんなりのモンローになっていて。
 蘭寿さんのモンローは最初から「完成された」感じが強いけれど、柚香モンローは最初は「若くナイーヴな天才」らしい鼻っ柱の強さが際立っていて、それがミナとの別れやキャサリンとの出会いを通して、どんどん人間としての大きさを増していったのが印象的でした。ゆずかれーくんで好きなのは、あれだけクールな美貌なのに、お芝居に温かみがあるところ。「人生をかけた夢」はストレートに喜びがはじける歌だったし、どの場面でも、映画に対する想いやキャサリンに対する愛情が痛いくらいビシバシと伝わってきた。キャサリンに「いいよ」という台詞のあたたかさや、暗転してから手をつないでハケるシルエットには蘭寿さんの薫陶も感じられて素敵だったなあ。。キスシーンは、蘭寿さんよりがっついてて(笑)若い感じなのがまたよかったです…!!!!!
 あとオープンカー&サングラス攻撃のかっこよさね。私の席から上級生席がちょっと見えたのですが、あの瞬間上級生の皆さんが明らかにザワついたよね(笑)。免許をお持ちでないとのことで、蘭寿さんのように袖から転がしてくるのではなく盆に板付きでしたが、それにしても反則的にかっこよかった……。
 課題の歌は、まあ、世間一般の基準でいったらまだまだまだまだ課題だと思うのですが
 しかし『Victorian Jazz』のころに比べるとずいぶん発声が改善されて喉が開いた感じがあり、私の主観では「すっごいうまくなった!」と思いました(孫バカ)。ルドルフでさらに鍛えられることを期待してます。

 完全なサヨナラ場面である「Thank You」をゆずかれーくんはどうこなすのか、不安半分期待半分で迎えた終盤。
 蘭寿さんのような背景や積み上げてきた年月がないぶん、言葉を選ばずに言えばもっと薄っぺらい「Thank You」になるのではないかという危惧もあったのだけれど
 ゆずかれーくんの「Thank You」は、嘘偽りのない、心のこもった「Thank You」でした。
 仲間に対して、舞台に対して、それから多分、今回あらゆることを学んだであろう蘭寿さんに対して。私が蘭寿さんファンだからなんだろうけど、なんか、勝手に「君と出会い僕は信じられた/ずっと歩んできた僕の人生」とか「君たちの愛を忘れない」とかの「君」を蘭寿さんに変換してしまって(痛い)、「ああ、蘭寿さんへのThank Youだなあ」と思った(痛い)。「紡がれた歌は時を駆け遥か未来へと継がれてゆく」のところとかも、もう本当に、こうやって蘭寿さんから若い世代へと継がれていくのだなあという感慨があって…。
 サヨナラ公演って、新公もこんなに特別なんだな。と、あらためて思いました。
 「光が照らし出す世界へ僕はいま旅立とう」のところ、真っ白な蘭寿さんに何本ものムービングサスが集まる瞬間が何とも神々しくて大好きなのですが、ゆずかれーくんもあの眩しいライトを一身に集めて光り輝いていて
 歌劇誌の新公評にあった、「スポットライトに愛される男役」という言葉を思い出しました。ほんとうに美しかった。
 ご挨拶も、もっとグダグダになるのかと思いきや(ごめん)とても立派で…おばあちゃん感動ですよ。この公演をがんばった、ということだけではなく自分たちが宝塚の、花組の伝統を継いでいくのだという意志が感じられる、真摯かつ頼もしいご挨拶でした。

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 …ちょっとゆずかれーくんについて語りすぎなのであとは駆け足になりますが、りりかちゃんもよかった!特にキャサリンは、苦労しながら生きてきた女性特有の落ち着きや諦念が感じられて、声のトーンとかも含めてすごく好きでした。キキちゃんのブロンソンとのバランスもよかった。このふたりが依存し合っていて離れられない、ということがよくわかるカップル。
 ていうかキキちゃんブロンソンの意味不明な説得力がすごい(笑)。だいもんブロンソンは賢そうなので、この人技師だっけ?ユニットのメンバー?それともハリウッドに送り込まれた共産党の手先?とかいろいろ想像したくなるのですが、キキちゃんは、その場に居合わせた業者(たぶんメンバーとかではなく、たまたま部品を納入しにきた程度のかかわり)がなんとなく雰囲気に乗っかってみんなを引っかき回し始めたんだね!うんオッケー!ってなる(笑)。周りのメンバーも、この人だれ…?って一瞬なるんだけど多分10秒後には仲間になってる(笑)。
 というぐらい、唐突にセンターに立つのが違和感なかった。キキちゃんの真ん中力すごいわー。魔性の人たらしだわー。いろいろすっ飛ばして、この人についていきたいと思わせる魅力がある。たぶんりりかキャサリンも、どれだけ酷いことされても、キキブロンソンが好きで好きでたまらなかったんじゃないかと思う。
 唯一の謎は、あのキキブロンソンがどうやって共産党にアポイントを取れたのかということです^^ ぜったいブリマー(綺城くん。穏やかな物腰の中に冷たいクレバーさがあって、怖くて良かった)に騙されてるよブロンソン^^^^

 マイティーブレーディ、とにかく見た目がかっこいい。ガタイがいい。(身も蓋もない)
 たぶん一万回くらい言われてると思いますが、モンローとブレーディの関係性はやっぱり新公のほうがしっくり来るんですよね。若々しくて才気にあふれた生意気なモンロー、そこにどうしようもない壁を感じている年長者ブレーディ。もう、水美柚香の見た目バランス完璧でね…ふたりがシンメになるたびに胸がぎゅっと…><
 ただ、ビジュアルは素敵におじさまなのですが、お芝居のディテールが意外と若いな、という気はしました。マイティー。
 みりお様はビジュアルの若さを、かなり細かくお芝居作り込むことでがんばっておじさまに近づけているなあと思うのですが、マイティーは逆の印象。声や台詞回しや表情が全体に若々しくて、情事を娘に見られちゃった場面とかもすごい少年ぽかった。やっべえ!的な(笑)
 まあ実際若いわけだし、いまからそんなにおじさま芝居うまくならなくてもいいとは思うんだけど、ここ数作の新公を観ていると意外に役幅のストライクゾーンが狭い印象があるので…経験を積むうちにもう少し表現の幅が広がるといいなあと思います。そしてやっぱり一度センターも観てみたい。センターの視界を持ってみてほしい、と思える人。

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 超主要メンバーにしか触れられてませんが、以上。
 下級生に至るまでみんなすごく上手で、めっちゃお稽古したんだろうなあというのも伝わってきて、とにかく良い新公でした!
 ココナツグローヴでモンローが踊り出す場面、柚香モンロー&水美ブレーディのあまりのかっこよさとダンスのうまさと絵ヅラのよさに「花組の未来は明るい…!」と感涙したのですが、ふと目を転じると舞台後方にバイトで歌手やってるキキちゃん(シルクハット&ロン毛ドレッド&ヒゲ)が目に入って、別の意味で「花組の未来は明るいwww」ってなった(笑)。いやあ、花組さいこうですね!
posted by 白木蓮 at 21:50 | 花組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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