September 28, 2011

アルジェの男

 月組『アルジェの男』『Dance Romanesque』、観てきました。

 お芝居、柴田先生と聞いて勝手に危惧していたのですが(すみません)楽しかった!振付もセットも綺麗だったし、話は分かりやすいし、娘役3人がきちんと描かれていたのもよかったし。シバティだけに最後の5分でとんでもない大どんでん返しがあったらどうしよう!と怯えてたけど、それもなかったし。唐突ではあるけれど、ああいうふうにしか終われないんだろうなと思えました。とはいえ、結末をまったく知らなかったので最後までドキドキしながら観れたのもよかった(笑)。

 ただ、やっぱり「出世のために女を手玉に取っていく野心むんむんの男」キャラがあんまり霧矢さんの持ち味ではなかったかな、という気はする…。どうしてもすごく大人で誠実であたたかみのある人に見えるのですよね。霧矢さんは冷徹な魅力も存分に持ち合わせているのは存じているのですが、今回はとてもいい人というか、「白キャラ」に見えました。
 まあそのあたたかみゆえ、最後の「愛ってやつが俺の胸をガンガン叩いてるんだ!」みたいなものすごい台詞が霧矢さんならではのハートフルさを伴って聞こえたりもしたので、これはこれでいいのかなと思った次第(笑)

 あと、霧矢さんのニンでなさを見て「他の組で観てみたいかも…」と一瞬思わなくもなかったのですが、しかしそうなるとまりもさんのサビーヌを観れない!まりもさんの「惚れたヤツさえ幸せになってくれりゃあ俺なんかどうなったっていいんだよ」的オトコマエ献身愛を観れない!それは困ります。とにかくサビーヌがかっこよかった。ナマ腹の素晴らしさは言わずもがな、とにかくキャラがかっこよすぎてどうしようかと思った。現月組におけるタクGのイケメンポジ(七帆さん@NEVER SLEEP→緒月さん@ロシアンブルー→十輝さん@記者と皇帝、のポジ)は蒼乃さんだと思う。「ジュリアンが俺を裏切っても、俺はジュリアンを裏切らない」。しびれる…ッ!(蒼乃さんそんなこと言ってないです)

 そして総督夫妻の謎のポテンシャル。あれはもう、月組の組長副組長じゃないとできません!とりあえず最強すぎる。あー様の飛ばしっぷり、リュウ様の無双ぶり、そして妻を指して「あれのよさは君には分かるまい」とか言っちゃうところも含めて完璧です。たまらんです。うん、あの人になら「食いついていこう」と思うよね。

 ****

 ショーはタイトルどおりダンス、ダンスで楽しかった!相変わらず中村Aは場面転換がひどいなあと思いつつも(笑)、満喫しました。
 とりあえずきりまりのダンシングスターぶりがすごい!月組のショーを観るといつも思うことではあるのですが、今回はそのかがいなくなったせいか(うっ…)特に二人のダンサーぶりが際立って見えました。霧矢さんの動きの美しさはもちろんのこと、まりもさんが踊り出すと本当に空気が変わるというか、一瞬にして場が引き締まる。かもめの動きの表現も美しいし、ノートルダムの場面もダイナミックで素晴らしかったです。振付もよかった!
 こんなかっこいいスター蒼乃さんをお嫁さんに従えてびくともしない霧矢さんがまた素敵だなあ、きりまりいいなあ、とあらためて思いました。

 全体的にまさきさんがミロワールのゆみこちゃんポジ(大勢で盛り上がったあとにぽつんと出てきて歌う人)で、あんまりおいしくなかったのがちょっと残念だったかなあ。みりお様も月色男子以外はあまり見せ場がなかったような…。ダンスメインのショーということもあって、どちらかというとダンサーが目に入りやすい作りになっていた気がします。ノートルダムのとしくんとか。月色男子のとしくんとか。要するにとしくんが好きなのか、ああそうだ。月色男子が銀橋に出てくるところで、としくん・まんちゃんから立て続けに目線をもらい(勘違い)、ぎゃあああ!となりました。まんちゃんの顔、タイプだなあ。
posted by 白木蓮 at 00:30 | 月組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

September 27, 2011

ロイヤルストレートフラッシュ初見メモ

 先日『仮面の男』についてけちょんけちょんに書いたところ、WEB拍手から
 「実はこの作品、回を重ねて観るごとに印象が全然変わります。皆さんあまりにも演出にばかり気を取られすぎて、芝居部分の雪ん子の素晴らしさを感じてもらえないのが悔しい!よろしければ東京でも見て頂いて、違う視点からの感想をお聞きしたいなあ〜」(要約)
 というコメントをいただきました。
 そうですよね、あの、大丈夫です!大劇場でも東京でもまだ観ますし、雪組のみんなの頑張りも感じ取ろうとする気概は持っております。前回はそれこそ演出に気を取られすぎて(笑)他のことに言及できなかったのですが、おっしゃる通り東京では違う面から感想を書きたいと思ってますので、またお付き合いいただければ幸いです。コメントありがとうございました!同意コメントをくださった皆様もありがとうございましたm(__)m

 ということで東上後にまたいろいろ書けたらいいなと思っているのですが、とりあえずショーの初見メモ。観劇から時間が経ってしまったこともあって記憶が雑然としまくっているので、本当にただの箇条書きです。間違ってたらすみません。


・プロローグが戦隊ヒーローショー全開でいい!楽しい!吉正やりたい放題!(笑)

・あゆっちが完全に遊園地のヒーローショーのお姉さんでした。「きゃああジョーカー(悪役=オヅキさん)よぉー!みんなー、大きな声でヒーローを呼んで!せーのっ、ケイさぁーーーん!あれーっ、そんなに小さい声じゃケイさんに聞こえないぞぉー?」的な。

・プロローグの歌手枠なのかな?りんきら・あすくん・すずちゃん・のあちゃん・あまねさらちゃん、の5人が後ろで歌ってるのですが、たまにEXILEっぽく縦に並んでポーズ取ったりしてるのが「裏戦隊ファイブ」て感じで笑った。かわいいいいい!

・まつコマで歌ってるところが2ヶ所ぐらいあったと思うのですが、二人のハーモニーがなんだか新鮮でした。耳福♪

・キムミミのリフトはやっぱり羽根みたいに軽やかでいいなあ。

・うさぎちゃん、さすがの吉正セレクトでみんな超可愛いのですが、あんりちゃんの可愛さは異常!!『灼熱の彼方』の清楚でおとなしいイメージが強かったので、アイドル笑顔でアピりまくる姿にデレッデレのメロッメロになりました。2階客席に来たときとかもう、ハチマキ巻いて野太い声で「あんりーーーー!」ってなる勢いだった(やめて)

・研1さんで入ってる、あんりちゃんの妹さんもお姉さんによく似ててかわいかったです。ニヤニヤ。

・みみちゃんのアリスの似合ってなさがすごいのですが(笑)あれは変身前の前フリだからいいんですよね?変身後はめちゃくちゃかわいかった!!

・この場面の男役さんたちがいろんなコスをしてて、ぜんぜん見きれてないんだけど久城くんが王様コスをしてるのは分かった。あのロン毛の微妙さかげんが愛しい(笑)
 キングのマトリックス(?)が無駄にかっこよくて大好きです!

・どの場面か忘れたけど、赤い衣装で組んで踊る咲ちゃん&さらちゃんが色っぽくてよかった。スカフェカポー!

・携帯のメモに「コマ銀橋いい味」って書いてあったんだけど何のことだろう(笑)。何かコマガタさんがいい味出してたんだと思います(笑)

・チギコマメインで大勢が銀橋に出るところで、ヒメ様の歌声の存在感がハンパないんだけどヒメ様本人がどこにいらっしゃるのかなかなか分からなくて、場面が終わるころになってやっと、銀橋の端におわしますのを発見した。なんかすみません。

・ぜんぜん詳細を覚えてないのですが、衣装的にすごくトラファルガーでエルアルコンな場面があって「サイトォォーー!」と思った記憶。

・中詰め後の「雪組戦隊★ロイヤルストレートフラッシュ!!」が色々ひどかった(笑)。個々のキャッチフレーズとか本当にもう…!ひどい…!あれを言わされてるまっつさん、という図に腹筋が震えました。何の羞恥プレイ。
 とりあえず、すごく楽しかったのでいいと思います(笑顔)

・がおり&さらさが歌ってる「渇望、渇望♪」を聞いて「衝動、衝動♪」を思い出した人は私だけではないはず。

・メガネのどじっ子みみちゃんが超かわいかった。吉正は「ちょいダサから美少女に変身するみみちゃん」が好きなんですね…(笑)

・戦争の場面でも、そのあとのインディアンの場面でも、キムラさんの声の力をすごく感じました。キムラさんの歌声が響きわたると空間にキラキラした光が満ちて、世界が救われる。ような気がする。大好きです。

・せしるさんが唐突に女子(しかも大階段で)でびっくりした。この学年にしてこのポジってある意味すごいよせしる…!

・退団者演出には素直に泣きました。3人が3人とも、それぞれに舞台で大きな役割を担い存在感を放ってきた人たちだからこそ映える演出だと思います。よかった。
posted by 白木蓮 at 23:48 | 雪組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

September 20, 2011

仮面の男初見の所感

 雪組大劇場公演『仮面の男』、観てきました。

 いやあ…なんというか…大変ですね………。

 児玉せんせいが留学で学んできたパフォーマンス手法をいろいろぶつけてみたいのは分かった。
 バウとかじゃなくて大劇場でしかできない派手な演出がたくさん盛り込まれてるのも分かった。
 組子がとにかくいっぱい出てて、いっぱい活躍してて、いっぱい見せ場があることも分かった。

 過去の栄光やマンネリにあぐらをかいてる演出家よりもチャレンジを続ける演出家のほうがはるかにいいし、「バウでやれよ!」的な演出よりも大劇場らしい派手な演出のほうがいいし、組子がろくに出てない舞台よりもいっぱい人が出てる舞台のほうがいい(べべべ別に某ハ●ーを批判してるわけでは…!!)

 でも、やっぱりこれはタカラヅカとしてだめだと思う。やってはいけないと思う。

 とりあえず、児玉せんせい、順番まちがえてます。
 自分が語りたいストーリーを語るために演出技法があるのであって、演出技法ありきでストーリーを仕立てるのはだめです。本末転倒です。
 もし万が一ストーリーありきで作ってるのだとしたら、まずはそのストーリーにもうちょっと厚みと深みをつけてから演出技法を駆使してください。そして演出技法はあくまでも「ストーリーを活かすための」手段だと心得てください。ここまで手段が目的になっちゃってる例も珍しい、というかある意味すごい。90分中、本筋のお芝居が30分ぐらいしかなかったような…お芝居とぜんぜん関係ないパフォーマンスが60分だったような…(とおい目)

 ストーリーと乖離しきった演出のおかげで牢獄の場面とか本当に本当に不快だったし(コマつんはじめ出演者のみんなが頑張ってるだけにつらい)、あまりにもアレな場面がつづきすぎて、後半の三銃士が溺れてるあたりではパッチリ目が覚めてるのに意識が混濁するという超常体験をしました。
 ストーリーそのものはたぶん悪くないと思うんだけど、意識飛んでたのと書き込みが浅すぎるのとで(だって30分しかお芝居してない)本当あっさり終わっちゃったし。おまけにお遊びシーンのインパクトが(悪い意味で)強すぎるせいで、お遊びに絡んでないキムミミチギの印象がめちゃくちゃ弱まるという…。まる1日以上経ったいま、キムミミチギを思い出そうとしてみてもピンクスパンのコマつんとかかおり様のミラーボールとかしか思い出せないのですが!キムミミに思いを馳せるとまっさきにウサギとカメが脳裏をちらつくのですが!どういうこと!
 あと、まあ上記に述べたような演出に関しては個人の好みもあると思うので全否定はしませんが(しちゃってますが)、H2$のパロディに関しては完全アウトです。あれはもうギリギリどころか大幅にアウトです。メロディラインちょこちょこいじったからってダメなもんはダメです。ていうか誰か止めてやれよ……!!!!

 はー。すみません取り乱しました。

 雪担の友人たちが「そういうものだと思って観ればそれなりに楽しい!」と言ってたけど、それは分かる気がします。みんなとにかく出番が多くていろんなことやってるし、あすレオはかわいいし、咲ちゃんの成長が著しいし、翔くんはトラファルガーの愛月くんもかくやという勢いで大活躍中だし、さらさちゃんの歌声を堪能できるし、まなはるは暑苦しいし、かおり様は華やかだし、キムラさんの二役演じ分けは素晴らしくカッコいいし、みみちゃん綺麗だし、チギタさんイケメンだし。三銃士の場面は、「演出受けながら青筋立ててるまっつ&まじめにやってるけど後からボソッと『これ要らなくないですか?』とか言っちゃうキタさん&何も考えてないキング」の図を想像しながら観るととても楽しいと思います(あくまでもイメージです)(ごめんキング)

 でもなー。でもなー。愛する雪組のみんながストーリーと関係ない余興をやらされてるのはやっぱりつらい、です…。
 若手演出家の暴走はよくあることだし小さくまとまるよりは良いと思うけど、さすがにここまでやってしまうと興行としてやばいんじゃないかと思う。バウはともかく、大劇場公演に関しては脚本の審査というか最低限のチェックを入れたらいいのに。若者のあやまちは大人が止めてあげようよ!
 …て思ったけど、そもそもそれを判断できる「大人」が劇団内にいるのかどうか分からないのであった。あと、若手若手って言ってるけど児玉せんせいは年次的にはそろそろ中堅と呼ばれてもおかしくないよなと思うのであった。あっはっは(笑ってごまかさないように)
posted by 白木蓮 at 00:42 | 雪組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

September 19, 2011

残暑カルナバル

 中日劇場で『ノバ・ボサ・ノバ』『めぐり会いはふたたび』の初日を観劇、翌日関西に回り、専科バウ『おかしな二人』と雪組大劇場『仮面の男』『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』を観てきました。

 東京公演以来ひさしぶりのノバボサは楽しかったー!なんだかもう熱気がすごかった!
 大劇場→東京→博多座と長い公演を経て、より星組らしいというか、良くも悪くも「スター自身の個性を見せる」方向にシフトしているように感じました。作品の役として、というよりも、そのスターさんとして、の部分が強くなったような。東京で観たときは『ノバ・ボサ・ノバ』という大きな作品がまず先にあって、そこに個性を乗せていく…という感じだったのですが、中日で観たら、それぞれのスターさんが役の姿を借りてそれぞれ自由に主張していて、それが結集して『ノバ・ボサ・ノバ』になっている…みたいな印象を受けました。
 まあ今回はたまたまかなりの至近距離だったので(東京のときは毎回2階てっぺんで観てた)、私自身の視点が作品全体より個人個人にフォーカスしちゃってたせいも多分にあると思いますが。あと、くずの場面でユズキさんが「ちえねねLOVE」と夜行テープで書かれたウチワをもらっていたのを目撃して、私のなかでものすごく「柚希礼音★コンサート」感が増しちゃったというのもあるのですが(笑)

 でも、そういう「柚希礼音!」「夢咲ねね!」「涼紫央!」「夢乃聖夏!」「紅ゆずる!」な感じの人たちが、
 舞台が進むにつれてどんどん個々の表情を失っていく。
 あれだけそれぞれに個性豊かな顔を見せていた人たちが、カルナバルの最高潮ではみんな同じ恰好をして、同じ高みに向かって昇りつめていく。
 そしてシナーマンでは人々がみな等しく鳥になり、土を離れ、空へ還る。
 声も表情もすべてを捨てて体力の限界まで跳ぶ。跳ぶ。跳ぶ。
 そう、祭りの進行とともに元々の表情を覆われ、誰が誰だか見分けがつかなくなっていくあのピエロたちのように。

 東京の観劇レポでも少し書きましたが、やはりこれこそが『ノバ・ボサ・ノバ』という作品の真髄ではないかと思います。人間も結局は自然に生かされて在るただの動物でしかないのだ、ということ。前半の「スターっぽさ」が鮮やかだからこそ、後半の「動物としての生命力」がすごく際立って響いてきたように思えました。ノバボサは本当におもしろい作品ですね。

 いちばんのお目当てだったしーらんマール、よかった!ステキだった!他の人が前述のとおり「芸名まんまのスターぶり」を発揮しまくっているなか、役としての日数が浅いせいかしーらんはすごく「マール」で、なのでユズキレオンさんが客席を沸かせまくった直後にしーらんマールが「キエレメムーチョ〜♪」とネットリ歌いだした瞬間はちょっと面白くて吹きました。世界観の切り替わりっぷりハンパなかった(笑)
 熱くて優しくて鼻息荒くてけっこう昭和で(笑)、でもどこかいつも切ない感じを含んだマールだったなあ。しーらんのアマールアマール大好きです。
 そしてしーらんがどんなにイイ彼氏でも紅さんが相手じゃ仕方ないよね、と思わせてしまうレベルに紅オーロが達していた(笑)。あんな破廉恥でかっこいい人にはれみれみブリーザも抗えませんて!前にも書いたかもしれませんが、ベニーの「何をやってもベニー」なところがオーロに関しては本当良い方向に出てるなあと思います。あとキトリラービオスとの身長差に萌えた(笑)

 お芝居は、みんながよりはっちゃけていて楽しかったです。しーらんかわいかった!しーらんかわいかった!(大事なことなので2回)
 ちえねねは本当良いコンビになったなあ、と今さらながらに実感。あくまでも個人的嗜好なのですが、ユズキさんもねね様も単体だと「好き」レベルなのがコンビになると「辛抱たまらん!」レベルになります(そんなこと言われても)。トップコンビって、いいよね…(しみじみ)

 それと『めぐり会いはふたたび』を観て、小柳せんせいは周りの人に気持ちよく仕事をさせるのが上手いのかもなーと思いました。役者とか劇団スタッフとか外部スタッフとか、いろんな人たちに。
 実際のところは知らないけど、舞台を観ていてそんな気がした。なんとなく。それってディレクターとしてすごく大事な要素だよな、と思った次第です。


 『おかしな二人』、予備知識いっさいナシで観たのですがこちらも楽しかった!トド様もマヤさんも本当に自然体で、キャリアを重ねた二人だからこそできる「男役の芝居」がすごくすごく素敵で。もはや男役を超えて「男の役者」だった。なんていったらいいか分からないけど、ふつうだった(笑)。男役として無理して作り込んでる部分が一切ない。徹底してリアルで、自然。
 正直なところ話の筋は腑に落ちきらないところもあったのですが、でも、そういう二人だからこそあの他愛ないお話の細かな機微や哀愁やおかしみをきちんと見せることができたのだと思うし、こういう舞台をタカラヅカでやれるということ自体が単純に素晴らしいなと思いました。希望を持てる。
 何より、二人とも力が抜けてとても楽しそうだったのが印象的でした。開演アナウンスからして「手のひらに太陽を」だし(笑)。トド様「ミミズだーって♪」マヤさん「オケラだーって♪」二人「アメンボだーって♪」のくだりでワクワクしないわけがない!石田せんせいの遊びゴコロが良い方向に出たよね(上から目線)
 共演の星組生もすごくがんばってて、みんな上手かったです。というか男役メンツが好みすぎた(笑)。みきちぐかっこいい!りまちゃんステキ!みっきーイケメン!れんたかわいい!この4人がトド様センターでキザりまくって踊るフィナーレとか、もうどうしたらいいのか。かっこよすぎました……みきちぐ……(←うわごと)
 娘役ちゃん二人もよかった。観たあと「ポッポー!」が頭から離れなかった(笑)

 そんなこんなで笑いっぱなしの3幕+キュンキュンしまくりのフィナーレを経て、

 マヤさんがおたまを手に歌う歌の破壊力ときたら。

 あれは反則です…号泣した。本当にボロボロ泣いた。山口百恵よろしくマイク(おたまですが!)をステージに置いて去る、というユーモアも含めて、泣いた。いま書きながら思い返しても泣ける。
 なんていうか、もう。タカラヅカという場所に青春を捧げ、人生を捧げてきた人たちの姿に、私たちはどうしてここまで惹きつけられてしまうのでしょう。タカラヅカってどうしてこんなに凄い場所なのでしょう。

 そんなことを思い、まさかの涙、涙で終わったバウホール公演でした。
 そしたら直後に雪組公演が待ってたわけですが(笑)、その話はまたあらためて。
posted by 白木蓮 at 22:35 | 星組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

September 18, 2011

花組ファントム千秋楽(いまさら)

 えー、『ファントム』千秋楽からすでに1週間以上経ちましたが…皆様お元気でお過ごしでしょうか。
 私はというと、楽の翌週は平日5日のうち4日は日付が変わるまで飲み、体力限界のまま週末に突入したと思ったら名古屋→ムラに遠征し、戻ってきて、いまに至る。という感じです。あ、怒濤の飲み会ラッシュの最中に**歳の誕生日を迎えました。ついったーでお祝いしてくださった皆様、ありがとうございました!WEB拍手からコメントくださった方もありがとうございました!旦那様のお誕生日と同じだそうで…よろしくお伝えくださいませ(笑)

 さて、そんなこんなでファントムが遠い昔のように思える今日このごろですが
 書き忘れていたツボ共々、楽のことも少しメモっておこうと思います。


・「夜のために着替え」の場面で、バレリーナ姿の由舞タソが超はりきってて超かわいくて超いとおしかった!ほんっとかわいかった!
 いつもに増して表情豊かで、動きもキレキレで、なんかもう「はじめて舞台に立った研1さん」みたいなハリキリぶりがかわいくてかわいくて…。それを見たら自然に泣けてしまって困った。

・この場面、銀橋に走り出てきてシャンドン伯爵の名刺にキスするらんちゃんがすごくかわいくて好きだった、のですが、周りが見どころいっぱいすぎてしょっちゅう見逃してしまっていた思い出。

・楽のビストロのらんちゃんは本当によかった!感動した!
 1ヶ月間、わりと波があって心配してしまう日もあったけど、うまくなったなあああ。すごくがんばったんだよね。

・ビストロでセリから降りる蘭寿さんに手を貸すいまっちさんがうっとりした顔をしてる…というのが随所で話題になってましたが、それ以前に、セリ上がってくる蘭寿さんを見つめるいまっちさんのうっとり加減がひどかった(笑)

・ビストロ後の新曲(最後まで曲名を把握してないあたり…プログラム見て!)、曲が盛り上がるところで蘭寿さんがタンと両足を揃えてピンと背筋を伸ばしてシュッと腕を上に振りかざしてグイッと拳を握るところが好き。伝わりますかこれ。

・エリックに殴られてヨタヨタと後ずさるオーベロン様が、弱くて小回り利かなくてかわいそうで大好きでした。あのでっかい衣装でシャンデリアに合わせて揺れてる姿とかもう、かわいすぎる。

・ここでエリックの手を取って逃げるキャリエールさんが本当に本当に好きだったなあ。決して大人の包容力ゆえではなく(それもあるんだけど)、ただただ「逃げてしまう」感じ、そして逃げるにあたって遮二無二エリックの手を掴まずにはいられない感じ、が。

・ストーリーオブエリックの曲で、薬草売りが出てくるときに「ボボーン」というベース?の音が入るのがゾクッとする感じでよかった!伝わりにくくてすみません。
 薬草売りの初花クン、ほんと美人さんで大好きだったのに退団は早すぎる…さみしいです。

・「やめろぉーーーー!!」と薬草を捨てるところかな、ベラドーヴァが若キャリにすがるようにして彼の顔に手を添える仕草がとても好きでした。泣けた。

・みりおんの子エリックも公演を通してすごく良くなったと思う!

・らんちゃん、My True Loveも本当うまくなったよねえ。蘭寿さんのガクガクの変遷にばかり気を取られてしまった場面ではありましたが(笑)ムラ初日に比べて、技術的にも表現的にも素晴らしく飛躍した気がします。

・You Are My Ownの拍手がいつまでも鳴りやまなくて、その音にも、その空間にも、そしてその中にいる壮さんと蘭寿さんの姿にも、泣いた。
 壮さんが蘭寿さんの頭をぽんぽんって撫でてたのが優しかった…。

・そこが感動的だっただけに、やっぱりクリスティーヌを見つけた途端キャリエールを突き飛ばしていくエリックの姿が痛々しく切なかったのですが。

・エリックがフィリップと揉み合っているとき、彼に銃を向ける警官たちの間を「撃つなーー!伯爵に当たってしまう!」と言いながら走り込んでくるまりん警部の姿がまじ恰好よくて毎度惚れそうでした。

・鎖にぎゅうっと胴をしめつけられたときのエリックのうめき声どんどんリアルになっていって、観てるこっちまで苦しかったなあ。
 キャリエールがあの苦しみから楽にしてやりたい、と思ってピストルを向けるのも(もちろんそれだけが撃つ理由ではないけど)分かる気がした。

・フィナーレの赤い淑女の由舞タソが美しくてかわいくて、見てるだけで号泣。
 もともと超絶美女で超絶ナイスバディだったけど、この数作、さらにタカラヅカの娘役として美しくなってきたというか…。いつも胸ばっかり見てたけど(やめて)いつのまにか背中が、本当に鍛え上げられた「娘役の背中」になってて。素晴らしかったです。
 いまこうやって書いてても、由舞タソがもういないことが信じられない。あああ。

・タレ目とアイメイクの感じがヒメ様に似てる、と私がいつも思うひらめちゃんは、ロケットに入るとさらにヒメ様に似ています。過剰な顔アピールが(笑)

・今回の男役群舞は、たぶん今後私の「好きな大階段群舞ランキング」の上位に入りつづけると思う。

・ついったーでも書きましたが…
 デュエットダンス、ひとりで階段を降りてくる蘭寿さんがいちばん最初にらんちゃんを見つける瞬間を見たくて、オペラで追っていたらその瞬間に拍手が起きたのでびっくりしました。あれはうれしかったな。

・組長さんが読む退団者の手紙、どれも感慨深かったですが、特に由舞タソのお手紙はあまりにも思い出せる風景が多く、聞きながら泣いてしまいました。舞姫のマリィ大好きだったなあとか、上海の香雪もかわいかったなあとか、エキサイターのファッションのウインクがたまらんかったなあとか、パラディのシャバダバのダンス(そのネーミングどうなの)は素晴らしかったなあとか。

・あと、初花クンがタキジャズのタップロケットで少人数口(というのかしら?イティカの周りに数人いたタップガールズのことですよね?映像確認できてないので違ったらすみません…)に入っていたというのを聞いて、オギーの発掘力ぱねえなと思った記憶。

・退団者の挨拶はみんな簡潔で美しかったです。由舞タソがいちばん緊張してた気がする(笑)。かわいかった。

・蘭寿さんの挨拶は、各方面まで気配りが行き届いた挨拶でした。途中で「これトーク回収しきれるの…?」と一瞬心配になったのですが(失礼)、ちゃんとまとめてました!たぶん!詳しくはCSでご確認ください。私も録画しっぱなしなので後で見ます。


 以上!
 終わったあと友人たちと打ち上げしながら「ネタとしてやり過ごすはずだったファントムにここまでハマるとは…」と言い合ったのですが(色々すみません)、とにかく、本当に楽しかったですファントム!
 あらためて、大好きな花組に大好きな蘭寿さんがいることの幸せをひしひしと感じた千秋楽でした。
 お世話になった皆様、本当に本当にありがとうございました。
 そして花組の皆さん、公演お疲れ様でした!
 全ツ&カナリアも楽しみにしてます。フフフ。
posted by 白木蓮 at 23:51 | 花組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

September 09, 2011

ファントムの壺2

 「宝塚の仮面の男は凄いらしい。」(児玉せんせいがやっちまった的な意味で)とか
 「外部のロミオとジュリエットは凄いらしい。」(ITボーイ修一郎がご乱心的な意味で)とか
 いろいろと話題には事欠かない毎日ですが、皆様お元気ですか?こんにちは白木蓮です。はやく仮面の男もロミジュリも観たいです。わくわく!

 さて、「宝塚のオペラ座の怪人も凄いらしい。」ということでファントムですよ。
 ツボリストが途中で止まってるうちに楽まであと2日とか!ぎゃああ…!!

 今回のファントム、観るたびに本当いろんな発見があって、それを日々書き残しておく余裕がないのがとても残念なのですが…
 とりあえず、前回とおなじ感じで2幕のツボを書き連ねていこうと思います。


・分かってるんだけど、2幕が始まるたびに必ず「なんで着替えてるの…!!」と突っ込まずにはいられません。
 エリック本人はともかく、、気を失ってる女の子を好きなドレスに着替えさせるのはアリなのか。ナシだろう。いくら従者にやらせててもだめだろう。
 …そんなエリックがかわいくて仕方ない今日このごろです☆(盲目)

・キャリエールとバトるときのカクカクぶりが健在でうれしい。と同時に、このあたりからエリックがどんどんクリスティーヌに対して前のめりになっていて(いや、最初から非常に前のめりではあるのですが…ビストロに花束持ってったりとか…)、愛ゆえの狂気に向かっていくさまが伝わってきます。

・ストーリーオブエリック、本当にキャリエールの台詞が振りきっかけになっていて、観てるとすごく面白いんだけど(「そのときあまりにも驚くべきことが起こった。彼女が歌ったんだ!」とか)壮さんのプレッシャーたるや大変なものだろうな…と思う。

・くまくまベラドーヴァはムラのときより歌声にも存在にも透明感が出て、すごく素敵になったなあ。

・2006年版のときにオサ様とすみ花の傷の形が違うのが気になっていたのですが、今回の蘭寿さんとみりおんちゃんの傷は瓜二つなのでちょっと安心した(笑)

・まあくんの純粋な若キャリも好きなのですが、みつるきゅんの若キャリが好きすぎてものすごく感情移入してしまう。特に赤ん坊の顔を見るくだり以降は本当に目を離せない。子エリックに対する複雑な感情とか、子エリックが自分の顔を見て泣き叫ぶところの苦しみとか…見てるとあまりの切なさに泣けてきます。

・ゆまたんがみつるキャリエールの周りをちょっとだけソロで踊る絵ヅラが大好き。この二人のコンビほんとに好き。ううううう。

・しかし赤ん坊の顔を見てみつるきゅんが叫ぶとき、彼の肩に頭をもたせかけているコロスのらいらいが妙に陶酔した顔をしているのが気になります(笑)

・セリ上がってきてガンガン踊る白いエリックが、ここまで蘭寿さんでいいのかと思うくらいMAXで蘭寿さんなんだけど、まあ蘭寿さんだからいいよね。私は何を言ってるんでしょうかね。

・最後に仮面ダンサーズに囲まれて「マリア様、お救いください♪」を歌うときの表情が好きです。これでもかというくらい口が大きく開いてるの。

・ここの場面はいつも蘭寿さんばっかりロックオンしちゃってたのですが、あるとき前方でオペラ使わずに観てたらベラドーヴァが子エリックの顔にキスするのが見えて、そこでだーだー泣いてしまいました。ベラドーヴァも子エリックも、本当に幸せそうな顔をしてて。
 その場面と、クリスティーヌがエリックの顔にキスするくだりが自分のなかできれいに重なったというか…最後エリックがあんなにも幸せそうに死んでいく意味が、理屈じゃなく本当に腑に落ちた。はやく気づけよって話なんですが。

・フィリップの新曲ソロ、ムラBパターンのまあくんはどことなくコードヒーロー調(ロンリーロンリーロンリーソルジャーハッハァーン!)(違)だったのが東京に来たらフィリップらしい一途なラブソングになっていて、うれしいような淋しいような複雑なキモチ。

・関係ないけど私はマトヴさんのフィリップが大好きで、たぶん歴代フィリップのなかでいちばん好きなのですが、マトヴさんが今回の新曲を歌うのを想像してみたらテラSHOWAすぎて震えました。

・相変わらずエリックの身だしなみを整える従者が絶好調に大好きです。よっちの顔が見えないのが残念だけど、エリックのおぐしを撫でつける繊細な手つきにニヤニヤ。まよちゃんがソツなく仕事をこなし、きらまさと氏が超真剣な表情で仮面を装着している横で、ルナっちが微妙にうっとりした顔でエリックの汗を拭いているのが気になります。ビストロといい、ルナっちはうっとり設定なの?(笑)

・森のデートはもう本当にかわいい!エリックも従者もかわいい!
 それだけに残酷で胸が痛むシーンでも勿論あるのですが…でも「ぼくの、領地をね!」のかわいさといったらない。
 そういえばこの台詞のてにをはが合ってないのがいつも気になります。「ぼくの住んでいるところへ連れていってあげるよ。…ぼくの、領地をね!」って何かおかしくないか。「ぼくの、領地へね!」が正しいんじゃないのか。まあ何でもいいけど(いいのか)

・ここでの最大のトピックは、やはり「東京公演1週目の途中からガクガクしなくなった」ことでしょうか。
 あのガクガクが!蘭寿エリックのアイデンティティともいえるガクガクが!怪人というよりもはや故障したアンドロイドのようだったガクガクが!仮面を外す前にクリスティーヌが怯えて逃げるんじゃないかと心配せずにいられなかったガクガクが!プロダクションノートでも「はじまりの時」でも映ってなかったからカメラマンか編集さんが自重したのかと思ってたら、東京稽古場映像ではこれでもかというぐらいフィーチャーされてたガクガクが…!( う る さ い )
 マトヴさんご観劇の翌日からガクガクが減ったということで、私たちの間では「楽屋に来たマトヴさんに悪気なくモノマネされてガーンてなった」説が有力なのですが(ネタですすみません)、ここへきて一体なぜ変わったのか、真相が気になるところです。あんなにかたくなにガクガクしてたのに!

・芝居としては今のほうがはるかに自然で良いと思います。特に東京に来てからはらんちゃんのMy True Loveがあんまり怖くなくなったので、蘭寿さんの過剰なガクガクがよけい浮いて見えてたのは事実。…なのですが、なんか、ちょっと、さみしい(笑)

・でもガクガクしなくなったあとで初見を迎えた友人に「前はガクガクしてたけど今はあんまりしてないんだよね…」って言ったら「えっ、あれで!?」と驚かれた程度には今もガクガクしてますよ。というフォロー。

・そんなガクガク談義はさておき、クリスティーヌが逃げたあとの嗚咽はいつ観てももらい泣きしそうになります。まさしく「幻想の幕切れ」、あの胸が張り裂けるような叫び声と共に「ぼくの森」が消え、世界が闇に戻る瞬間が本当に切なくて切なくて。
 (余談ですが…オサ様版以降の従者たちは実体を伴った人間として描かれているけれど、ここから先の舞台に従者たちが登場しないことを考えると、やはり彼らもエリックが作りだした幻想であるというのが正しい作品解釈なのかもしれない。エリックの夢が崩れ去ったとき、彼らの存在も忽然と消えてしまうのかもしれない。それでも私は元浮浪者設定の愉快な従者たちがダイスキですが!!)

・ここの慟哭も、そのあとのMy Mother Bore Meも、日によってかなり違うのですよね。感情の乗り方とか声の出し方とか。東京ではムラのときの「楽譜どおりにきちんと歌わなきゃ!」というところを超えて、すごく自由に歌うようになった気がします。感情が前に出すぎてたまに声がかすれたり裏返ったりすることもあるけど、でも、それも含めてすごく好き。
 なんだろう、技術的に上手くなったというのとは違うのかもしれませんが(あ、私は技術的にもすごく上手くなったと思ってるのですが)(←盲目☆)、今回の公演で歌声の表現力がものすごく増したなーと思います。極端な話、顔を見ずに声だけを聴いてても感情が伝わってくるようになったというか…。そのへんの表現がとても深くなったと思う。ただのファンの戯言なので適当に聞き流してくださいね。

・My Mother Bore Meを歌い終わってハケるところ、オサ様の芝居を踏襲したのか妙に意気揚々とハケてる…と以前書きましたが、これはムラの途中から変わり、わりとヨロヨロした感じでハケるようになりました。ヨロヨロって言い方もどうかと思うけど。東京に来てからはさらにラリってる感が強くなり、たまに面白いときもあるのですが(笑)エリックの絶望と狂気がより伝わりやすくなった気がします。

・先日初心者の友人と観劇したとき、キャリエールさんが「どきなさい!」と額縁をめくって自動ドア(?)を開けるところでちょっと吹いていて、確かによく考えてみたらおもしろいよな、と思いました。からくり屋敷か。

・あのドアのうしろにライトが当たって、エリックの姿が浮かび上がる瞬間が大好きです。

・今回ほどキャリエールさんに感情移入して『ファントム』を観たのは初めてで(それはエリックに関してもそうなのですが)、なんかもう観るたびにつらいし苦しいし切ない。
 今回どうしてこんなにキャリエールさんに傾倒してしまうのか、考えてみてもよくわからないのですが…等身大の「だめな人」だからなのかなあ。人としての弱さとかだめさとかが、そのまんま伝わってくるというか。
 だめな人がだめな人なりに傷ついたり苦しんだり逃げたりしながら生きてきて、やっと赦しを得て、でもそれをまた自分で壊さなくてはならない、壊すことで自分に決着をつけなくてはならない、という流れが明確に見える。人としても父親としても、なんとなくだめなところがすごくリアルで愛おしい。やっと理解しあえたエリックが「クリスティーヌ!」って叫んでキャリエールを突き飛ばしていっちゃう瞬間とか、もう、「だめなおとうさんの悲哀」を見るようで本当に切なくなります(だめだめ言いすぎだろう)
 そのだめな人(また言ってる)が自分の手で自分の息子に引き金を引く瞬間、
 そして撃たれたエリックがこのうえもなくピュアな笑顔でキャリエールを見る瞬間、
 彼が受けた罰の重さがわかる。
 …単純にお芝居として観ていてもすごく響くし、挫折専科(雪組時代)→壮一帆ぶっちぎり(オサまと時代)を経ていつのまにか壮さんはこんなところまで来たんだなあ、ということにも本当に感動します。
 あと、いままで(新公りせふみかを除いて)キャリエールってみんなエリックより下級生の人が演じていたけれど、それを同期で演じることでやっぱり伝わり方がすごく違うなあと思う。別にオフが仲いいとか仲悪いとかいうことと関係なく(実際どうなのか知りませんが)(ナウオンとかの壮蘭は大好物です!)、空気感が絶対的に違う。『黒い瞳』のキムまつでも同じように感じたけれど、これはもうタカラヅカ独自の、「そういうもの」なんだと思う。客席からのバイアスも含めて(笑)

・キャリエールさん語りが長くなりましたが…
 このくだりのエリックももちろん大変好きです。You Are My Ownでの、すべてから解き放たれたような無防備さには毎回ぎゅーんとならずにはいられない。キャリエールもエリックも、あそこで父として子としての自分の居場所を見つけたんだなあ、エリックはやっと「ぼくをあたたかく迎えてくれるやさしい人」に出会えたんだなあ、という安堵の思いでいっぱいになります。

・キャリエールさんがエリックの背中をぽんぽんと叩いて、「さあ、お前を地下に連れていってやろう」と言ったときのエリックのうなずきが好きすぎる。あんなに無防備な表情でこっくりうなずく研16…!!
 あと、「ぼくは海の化け物を見たと思ったんだ」の「化け物」の言い方が日に日に幼く、本当に少年のような口調になっていってるのが愛しい。

・で、あれだけガードを解いてパパにすべてを預けきっていたのに、クリスティーヌが現れたとたん火事場の馬鹿ヂカラ的に走り出してしまうエリックが愛おしいというか痛々しいというか。
 ここの立ち回りはどの手も好きですが、フィリップ(特にみわさんの首絞められた表情は秀逸)に脇腹の傷口を押さえられて「ぐおぉぉぉぉ」と生まれたての恐竜みたいな声をあげるところがとても好きです。

・キャリエールさんを見てると本当に切ないんだけど、彼が拳銃を向けたとき、警官役のかずさよしき氏が全力で顔芸をしているのが気になりすぎてwktkが止まらない!最近とっても気になる存在。

・しかし撃たれた瞬間のエリックの笑顔は…反則だろう。壮さんもGRAPHで「あれは反則!」て言ってたけど、反則だろう。あんな笑顔をみたら泣くしかない。

・クリスティーヌに仮面を取られて、「やめてくれ」って言うんだけどもう顔をそむける力も残っていなくて、すーっと瞳をそらすエリックが切ないです。

・さっきも書いたけれど、ベラドーヴァが子エリックの顔にキスするのを見てから、ここのクリスティーヌのキスですごく泣けてしまうようになった。

・このあたりのキャリエールさんの放心状態というか、魂を抜かれたようなたたずまいが本当にもう…。
 この人これからどうやって生きていくんだろう、自殺しちゃうんだろうか、それとも自分の業を背負って長い年月を生きていくんだろうか、とか、すごくいろんな思いが観るたびに頭をよぎる。

・やっぱり最後のエリックのMy Mother Bore Meが大好きだなあ。

・そんなこんなでフィナーレですが(唐突だな)、もうどれもこれも大好きです!フィナーレについて思っていることはだいたいココで書いてしまったので省くとして、やっぱり男役群舞が最高に好き。なんていうか、蘭寿さんらしさ全開というか、大谷せんせいのエロスと夢が詰まってるというか、まあ一言でいうならば「久々にものすごくマネしたくなる振り」です。リアル友の皆様には是非どこかでご披露しますネ(しなくていい)

・しかしあそこの大階段のビック君は目立つよね…。三角形のところはまだしも、そのあと隊形が変わって四角になるとマジでゼロ番ぶりが際立ってますよね。何のボディガードかと(笑)

・パレードで階段降りてお辞儀して定位置につくときの、タソとひめかのアイコンタクトがかわいくて好きです。

・花道で向きを変える蘭寿さんの羽根さばきが大好き。羽根がクイッて角度を変えるの!あたかも羽根そのものに意志が宿ったかのような素晴らしいキレ!!(笑)
posted by 白木蓮 at 23:55 | 花組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

September 03, 2011

Rhantom東茶レポ2

 『ファントム』蘭寿茶レポ、つづき。
 1週間経ったらものすごい勢いで記憶が消えております…。やっぱり終了直後のテンションでそのまま書くって大事だな。
 しかしWEB拍手からたくさんコメントをいただきまして、蘭寿さん同様乗せられるとその気になりやすいわたくし、がんばって続きを書きたいと思います(どさくさにまぎれて蘭寿さんと自分を一緒にしないように)。コメントくださった皆様、本当にありがとうございました!


【ゲームコーナー】

・握手のあとは、ゲームコーナー。
 個人対抗で、あらかじめ答えておくクイズだったのですが、これは難しかった…!
 あれだけ何百人も参加者がいて、問題は4問ぐらいしかなかったのに全問正解者はゼロ、1問だけ間違えた人も片手で数えられるぐらいでした。

・クイズ用紙には各場面のいろんな衣装を着たエリックの写真が載っていて、
 「いちばん早替わりが大変なのはどれとどれの間?」
 「とむさんのお気に入り衣装は?」
 「エリックの一張羅は?」
 みたいな感じ。
 一張羅は森deデートの場面の赤い衣装、蘭寿さんのお気に入りは新曲で着てるベージュのと1幕前半で着てる緑の衣装、早替わりが大変なのはリハーサルのあと(白い軍服→You Are Musicの宮廷服みたいなやつ)。だそうです。

・「とむさんがオフで着てみたいお衣装は?」
 というクイズには、音速で
 「着ないでしょ」
 と一刀両断(笑)
 「でも、もし着るとしたら…」
 と司会者さんに食い下がられても
 「いやこんなの着ないでしょ普通(笑)」
 とさらに粘ってましたが、結局考えたあとに
 「…生地の質感が好きなのは、あの青いやつかなあ」
 と言ってました。2幕アタマで着用されてるやつですね。


【テーブルトーク】

・テーブルないからテーブルトークじゃないけど(笑)、客席を回りながらのトーク。
 それぞれのエリアへ行く前に蘭寿さんがエリアごとの半券を引いて、当たった人のそばでしゃべるというもの。
 さらに当たった人には、全ツのチラシ?も蘭寿さんからプレゼント。
 このチラシ、筒状に丸めてバスケットの中に入れられており、それを持って歩く蘭寿さんはさながらパリの街角で歌を売るクリスティーヌのようでした(笑)。ご本人も
 「ララララララン…♪」
 てちょっと歌ってた(笑)

・トークテーマは蘭寿さんがスクリーンから数字を選ぶと現れるのですが、最初のエリアでのテーマは「ランラン パリジェンヌ」。
 「とむさん、これは何かご存知ですか?」
 と訊かれ、
 「えっと、あの、お菓子…でしょ?劇場で売ってる」
 と答えた蘭寿さん。よくできました。
 このエリアでは、当たった人(チラシもらった人)に、蘭寿さんみずからランランパリジェンヌをサーブ!それもギャルソンエプロンをつけてサーブ!ぎゃあああいいなあ!
 実は遠くてあんまりよく見えなかったのですが、それでもギャルソンの蘭寿さんは超絶かっこよかったです。

・サーブし終わった蘭寿さんに、司会者さんが
 「実はこのランランパリジェンヌ、もうひとつあるのですが…エリックも食べるかい?」
 と、なぜかエリック口調でお伺い(笑)
 不意をつかれた蘭寿さん、
 「えっ、僕はいいよぉ〜(笑)」
 とこれもエリック口調で明るく拒絶(笑)
 司会者さんは冷静に
 「じゃあ、あとで食べよう」
 と返してました。お見事!

・エリアを移動する際のBGMはパリのメロディでした。
 バスケットを持った蘭寿さん、曲に合わせてノリノリでツーステップ(笑)
 「もうなんでもやりますよ」
 と苦笑しながら言ってるのがかわいすぎた…。なんていうの、こう、翻弄されてる姿そのものもかわいいけど「翻弄されてる私」を無意識にアピってるところもかわいいよね(盲目)

・次のテーマは全ツの話だったかな?
 あんまり憶えてないのですが、司会者さんが蘭寿さんを指して「青天キング」と言ってたのと、蘭寿さんが西茶につづきまたしても「ポスター撮りでポァゾンの振りを踊った話」をしてたのが印象的でした。話しながらまた「チャーチャッチャラー♪みたいな」と微妙に踊ってた(笑)。どんだけ踊りたいのかと。
 お芝居もすごくいい話なので楽しみです、みたいなことをおっしゃってました。

・そのあとは舞踊会の話。
 なんと18分間ひとりで踊るらしい。ひええええ!すごい!行きたい!無理だけど!
 「仮面の次はお面をつけていただきます」
 と言われた(笑)そうで、『ファントム』では仮面を4種類つけているけど、舞踊会では4つのお面を舞台上で付け替えるんだとか。
 無教養ゆえ演目の名前を聞き取れなかったのですが、さっき調べたら「流星」かな?
 もう振りはぜんぶ渡されてるそうで、とても分かりやすいストーリーなんだそうです。蘭寿さんいわく「お子さんでも分かるような話」
 4つの仮面を使い分けて複数の役割をひとりで瞬時にやるそうなのですが、それを説明するときに
 「漫才で言うと、『なんでやねん』『そやかて…』ていうのをひとりでやるみたいな」
 と言ってて、しかも「なんでやねん」のときはちゃんと横を向いて手でツッコミ入れて、それを受けるときはちゃんと立ち位置変えて反対方向向いて、すごくリアルに「ひとり漫才」を表現していたのが関西人だなあと思いました。…ていうか何してんの蘭寿さん(笑)

・「蘭寿とむオリジナルグッズ」がテーマのときは、キャトル販売のグッズが大きな台に乗せて蘭寿さんのそばまで運ばれてきてました。
 しゃべった内容はあんまり憶えてないのですが、ポーチを取り上げて説明してたときに
 「なんかこれCMみたいですね。『とっても使いやすいですねえーワーォ!』『こーんなに入る!』みたいな」
 と言ってたのが面白すぎました。蘭寿さん、その「ワーォ!」のノリはCMじゃなくて海外の通販番組です!今にも「なんだって、持ち物がバッグの中でバラバラになる?だったらこのポーチを使ってみたらどうだいナンシー☆」とか言いだしそうです!(笑)


【ツーショ撮影〜歌】

・今回キャトルレーヴの詰め合わせみたいなのを物販で売っていて、そこにツーショット抽選券が入っていたそうなのですが、それに当たった人とのツーショット。
 構図は『ファントム』のポスターと同じ(笑)
 蘭寿さんが椅子に座って仮面を持ち、当たった人はクリスティーヌのようにうしろから椅子の背を持つ、というもの。微笑ましくてかわいかったです!

・そのあとで、蘭寿さんからの歌のプレゼント。
 今回はフィナーレ男役群舞の、踊りだす前の歌でした。
 「私がいま あぁ あなたを強く抱き♪」の「あぁ」をナマで聴けてうれしかった!(笑)
 あと、やっぱりあんなカッコイイ髪型であの歌を歌われると矢も楯もたまらなくなるので、舞台ではオールバックでよかったなと思いました。オールバックのおかげで破産せずに済んだわあ(いちいちオールバックにケンカ売るのやめろ)


【楽屋ばなし】

・どういうくくりのコーナーだったか忘れたのですが、歌い終わって正面の席に戻った蘭寿さんに、司会者さんが「最近楽屋で面白いことがあるそうですが…」みたいな感じで水を向けて始まった話。
 蘭寿さんの早替わり室にある鏡に、従者のみんながいろんなメッセージをエリック宛てに残してくれるんだそうです。
 「『えりっくへ きょうのサンドイッチはハムチーズだよ』とか、『ろうそく1ぽん火事のもと』とか(この従者メッセージを再現する蘭寿さんが、ひらがなしゃべりで超かわいかった…!)
 そしたらあるとき突然、『一日一善 父』っていうのが貼ってあったんですよ(笑)」
 ちょww壮さんwwwww
 「で、その次のときには『寝る子は育つ 母』っていうのがあって(笑)。そしたら今度は『本能のままに動け 若父』って(笑)」
 皆さん言葉のチョイスが絶妙すぎます。しかしこの「若父」がみつるきゅんなのかまあくんなのか分からなかったけど、いくらなんでも若キャリは本能のままに動きすぎだろう(笑)。どういう教訓なんだそれは。

・で、蘭寿さんが面白がってたら、お衣装部さんがそのメッセージを(おそらくはお茶会用に)拡大コピーしてきてくれたんだそうで、コピーしたものを実際に何枚か見せてもらいました。
 「一日一善 父」、まぎれもなく壮さんの字だった!キャラが出ててステキすぎた!あ、もちろん縦書きですよ(笑)。くまちゃんの「寝る子は育つ 母」も縦書きですよ。

・従者たちは文盲という設定なのか、漢字を使えてなかったり、わざと左手で書いたみたいなヘタな筆跡で書いてたり、「の」とか「よ」とかが逆になってたりするのがかわいくてかわいくて…!全私が悶え死にました。
 いちばんウケてたのは
 「ろうそくとうばんの日がいちばんしんどい…… 数多いです…」
 という消え入りそうなメッセージ(笑)
 やっぱりそうだよね、あんなにあるもんね、すぐ溶けちゃいそうだしね、大変だよね!とすごく同情しました。かわいい。
 あと
 「えりっくへ こんどじかんがあったらぼくの歌もみてくれるかな」
 ていうのも。
 これに対して蘭寿さんは
 「ろうそくとうばんじゃない日だったらいいよ」
 というお返事を書いたんだとか。

・お茶会の日はBパターン最終日の前日だったので、みつる若父(笑)から
 「あと1日、さびしい…」
 というメッセージが届いたりもしたそうで
 「もうね、そのスペースが伝言板みたいになってるんですよ(笑)。鏡なのに、毎日姿を映せるところが狭くなっていくみたいな(笑)」
 との事でした。なんていうか、ほんと、もう、かわいいなあ…!!!

・そしてお衣装部さんが拡大コピーしたメッセージを入れてくれたのが、なぜかAKB48のファイルだったという。AKBファイルを持ってる蘭寿さん、という図が妙に新鮮だった(笑)

・このあと今後の予定とかご挨拶とか、だったと思うのですが、この話が印象に残りすぎてさっぱり憶えてません!すみません!退場していく蘭寿さんがかっこよかったのは何となく憶えてる!(何となくか)


 ということで、後半微妙な感じにフェイドアウトしてしまって申し訳ありません…。これが私にお話しできることのすべてです(クリスティーヌ口調)。それではまた!
posted by 白木蓮 at 22:46 | 蘭寿とむ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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