July 19, 2011

力に生きる皇帝

 雪組バウ・ワークショップ『灼熱の彼方』コモドゥス編、の話。

 オデュセウス編に引き続き突っ込みどころは数かぎりなくあるのですが、楽しかったです。とりあえずこの作品に慣れたというのもあるし(笑)、コモドゥスのほうが人物像としてドラマチックというか起伏があって入り込みやすいというのもあるし、それ以上にとにかく翔くんの熱演がすごくて「若くてキレイでエネルギーがあるって、正義…!」と思わされた(笑)。特にラスト20分、持っていかれました。もうこういうのは技術じゃないよね。

 脚本としては、いくらなんでも話の時系列がバラバラすぎてオデュセウス編を見てないと把握しづらいんじゃないかなと思ったのとか、コモドゥスがグレた直接のきっかけが2幕まで明らかにならないのとか(さすがにあれは1幕でバラしておいたほうが分かりやすいと思うの)、ちょっと待ていくらなんでも皇帝を××した人があっさり次期皇帝になるのはまずいんじゃないのか?とか、話の辻褄を合せるためにほたっさんがヒドイ人設定になってるよ!とか、いろいろあったものの、個人的には終盤のコモドゥスとウィビアのくだりがいちばんツボでした。ちょwwきみたち現実を受け入れるの早すぎポジティブすぎwww
 そしていつになったら「お兄様…」「コモドゥスと呼んでくれ」「コモドゥス様」「様はいらない」が出てくるのかとハラハラした。いや、それに似た台詞は出てきたけども!

 …そんな感じでフルフルと客席で震えてたのに、翔くんの熱さにやられて最後じーんとしてしまったのだから、タカラヅカとはつくづく不思議なものです。
 いろいろ足りないところはいっぱいあるけど、翔くんの入り込みっぷりはすごかった。し、やっぱり本当に美しい。あんりちゃんも、つたない部分はあるけどとにかくひたむきで可愛くてキレイで、見目麗しい並びでした。最後のデュエットダンスで片手リフトしてたのもかわいかった!えらいこと低空飛行だったけど(言うな)、かわいかったー!

 オデュセウス編では、ストーリー上どうしてもある程度コモドゥスのことも描かないと伝わらないので翔くんの話もけっこう出てきてたのですが、コモドゥス編のほうだとオデュセウスがあんまり描かれてなくても成り立ってしまうので、ところどころ出てくる咲ちゃんがすごくKYなお祭り野郎になってました。いきなり出てきて「私の生きる意味は、愛だ!」(白い歯キラーン☆)みたいな。しかしそれを成り立たせてしまう咲ちゃんはすごい。そういえばこの人こういうぶっ飛んだスキルを持ってる人だったよね、と思いだしました(笑)。今回はコモドゥスと戦ったあとのことが描かれてないのですが、きっとあのあとアンヌの乗せられた船まで泳いでいったんだろうな、と容易に想像できます。「アンヌ!追いついたよ!」(びしょぬれde白い歯キラーン☆)
 描かれてないといえば暗殺団もあんまり描かれてないので、オデュセウス編以上に謎な人たちだった…。いきなり事前リサーチもなしにやってきたくせにえらく上から目線で、いざ暗殺に及んだと思ったらあっさり負けるという。なんなの!(笑)
 乃愛ちゃんとか桃ちゃんとか乙葉ちゃんとか、コモドゥス編では活躍するだろうと思ってた人たちが相変わらずさっぱり描かれてなかったのも残念でした。桃ちゃんなんて正妻なのにあの扱い…ヒドス。

 ほたっさんは、脚本上の人物像がブレすぎてたのが本当に残念なのですが、やっぱり素晴らしかったです。芝居もさることながら、プロローグのダンスとかもよかったなあ。みんな重いコスチュームでガンガン踊る系の振りなのでけっこう衣装に引きずられてたのですが、ほたっさんは皇帝の衣装も軽やかにさばいてたよ!さすが!

 前回翔くん&咲ちゃんの殺陣についてチラッと書いたけれど、二人の殺陣が本当によくなっていてびっくりしました。動きがよくなっただけではなくて、手と手の間の空気をちゃんと埋められるようになったというか…。気迫があって凄かった!あの成長ぶりを見られただけでも、両バージョン観てよかったなあと思えました。

 とりとめないですが、以上!
posted by 白木蓮 at 01:54 | 雪組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

July 18, 2011

努力しないで出世する方法

 雪組梅田芸術劇場公演『ハウ・トゥ・サクシード』。

 たのしかったーーーー!!!

 いきなり自分語りになってしまいますが、私は人生はじめてのタカラヅカが『哀しみのコルドバ』、2本めに観たのが『ハウ・トゥ・サクシード』でした。
 ヅカファンになったのは3本め(『WEST SIDE STORY』)がきっかけだったのでH2$の時点ではハマらなかったのですが、でも、ところどころはすごく憶えていて。
 特に「ヤツを止めろ♪」のカッコよさは衝撃的だった。生まれてはじめて「男役ってこんなにカッコいいんだ…!」と理解した瞬間だと思う。あの雰囲気、低音のコーラス、未だに鮮明に記憶しています。
 そのあと機会があってもっと具体的にこの作品と関わることになったりして、とにかくかなり思い入れのあるミュージカルなので…
 まずは雪組でこの作品を観られるということが何より感慨深くて、幕が開いたとたんにうわあーー!!となりました。洗面室の「ヤツを止めろ♪」に大好きな人たちが出ている、ということにも本当素直に感動した。ヅカファンって楽しい。

 ちゃんと見たのは10年ぶりぐらいだったけど、作品的には意外と「古くない」ことにびっくりしたかなあ。10年前も古い古いって言われてたし、1950年代アメリカのサラリーマン社会を皮肉った作品だからもちろん古さはあるんだけど、でも、その古さが一周まわって現代に追いついたというか。経済格差とか若い女性の専業主婦願望とか、むしろ10年前よりも時代にマッチしてるんじゃないの?みたいなところが多々あった。あと単純に、はじめてこの作品を観たときに比べると私自身が社会人になり会社という大きな歯車のなかで生きているので、昔より共感しやすかったというのもあります(笑)。時代が変わったっていっても結局会社なんてそんなもんだよね、うんうん。みたいなね。昔はコーヒー飲めなかったのにいまやコーヒー中毒だしね。

 そしてその、意外とリアルなリーマン社会を表現する雪組がまた非常にリアルで!(笑)
 雪男はほんとうにサラリーマンが似合う。ビジネスマン、ていうよりサラリーマン。あの非オシャレなスーツが似合うだけじゃなく、なんかこう、絶妙なくたびれ感とあきらめ感がありますよね…(賛辞)
 フィンチやバドですら、そういう妙なリアル感があったのが面白かった。キムチギだと、見た目のファンタジーぶりに反してやっぱり芝居はリアルに傾くんだなあ(笑)

 とはいえ過剰にリアルすぎたりシビアすぎたりすることなく可愛いコメディとして楽しめたのは、もちろんここがタカラヅカだからというのもあるけど、娘役ちゃんたちのフィギュア的完成度がとにかく高かったからだと思います。超ポップ&キュートだった!全員アメコミから抜け出してきたみたいな完璧な造形だった!雪娘かわいいなあ。素材がかわいいだけじゃなくてキャラの作り込みも素晴らしくかわいい。衣装もアクセサリーもほんとにかわいくてテンション上がりました。

 ということで、思いつくままにいろいろ箇条書き。


・最初の前奏曲みたいなやつ、ザッキーの存在感がうるさすぎて視線ぜんぶ持ってかれた(笑)。くやしい(笑)。そんなザッキーが大好きです!

・CSで見たトークショーか何かの映像ではキムラさんフィンチがとっちゃんぼうや風の髪型をしていて若干不安だったのですが、実際のフィンチは前髪サラサラで素敵だった!よかった!あの前髪なでつけた髪型はフィナーレ仕様なのですね。
 窓洗いフィンチの、本を読みつつハーシーチョコをかじったり汚れた指を作業服になすりつけたりコカコーラを飲んだりする仕草がいちいち細かくリアルで、キムラさんてお芝居うまいよなあ…と妙なところに感心。いまさらか。

・キムラさんが歌い出した瞬間、「主演の歌に不安がないミュージカルって、…いいな……」と素で思いました本当にすみません(大劇場方面を向いて土下座)

・まっつのリーマンの完成度が高すぎる。予期していたことではあるけど、ほんっとにカッコイイしほんっとに面白い!こういうコメディのまっつ大好きです。うまいわあ。

・うしろでほのりちゃんが延々延々アイスクリームをなめてるのは何のプレイなんでしょうか(笑)。表情が妙にエロくてドキドキした…。

・みみちゃんかわいかった!!言ってる台詞だけ取りだしてみると古風な上に強気で思い込みが激しくて超電波、という謎ヒロインなんだけど(笑)とにかくかわいい。存在がかわいい。
 上にも書いたけれど、男子が草食化するかたわら女性もキャリアを築くことに疲れて専業主婦願望が増長してゲゲゲの女房とかが支持される現代において、めっちゃ肉食系だけどすごくケナゲで「食事あたためて待つわ♪」と言っちゃうローズマリーってけっこう理想的なヒロインなんじゃないかとまじめに思うのですが(笑)どうでしょう。いや別に、時代がどうあろうと私はみみちゃんのローズマリーが好きなんですが。

・前に観たときは「フィンチのサクセスストーリー」というイメージが強くて、フィンチとローズマリーの恋愛に関してあまり印象がなかったのですが
 今回はフィンチとローズマリーがすごくいいなあ…と思いました。
 お互い電波だし好きなこと言いっぱなしで言動もかみ合ってないけど、でも根本的にラブラブ。みたいな。かみ合ってないからこそ、ふとした瞬間にキュンとする。フィンチとランチ☆彡って浮かれてたローズマリーが、「ギャッチが僕にランチをごちそうしてくれるって!」とさらに浮かれてるフィンチを見てさりげなく笑顔で送り出すところとか、プンプン怒って社長室から出てったのに戻ってきてフィンチを守るためにキスするところとか、なんてイイ子なの…!と素で感動してしまった。
 フィンチがローズマリーへの感情に気づくときのキラキラぶりも、徹底してビジネスライクなくせにさらっと「君がミセス・フィンチになるまではね」とか言っちゃうところも、すごくかわいい。なんだよ好きなんじゃん!ていう。結局のところ男子が女子に甘えきってて、女子のてのひらの上で転がされてる感じもいいですよねー。どうもキムミミ厨ですみません。

・キングとせしるが交互にメガネかけて現れるのは何なんだ。「私ここでメガネ男子ね!」「じゃあ私は次の場面ね!」「あなたはできる子!」「あなたもできる子!」っていう協議のもとにああなってるとしか思えない。

・他にもメガネっ子がいっぱいいて、みつあみ+黒縁丸メガネのひーこちゃんもかわいかったし、ひろみたんのエリート銀縁メガネもイケメンだったし、Been a Long Dayで一瞬エレベーターに現れる久城くんが丸メガネを装着してたのとか萌えすぎてキュンとなりました。かーわーいーいー。

・キングがロミジュリ時のかっこよさを維持していて戸惑う。くそうかっこいい…!!

・みうとの台詞に泣けてしまった。あの台詞をみうとに当ててくれただけで酒井せんせい愛してる。
 あと、今さらだけどみうとはSPとか警官とかが本当に似合うなあ。今回のグラサンSPもものすごくみうとらしくて好きです。

・オヅキさんずるい!ずるいずるい!面白すぎる!(笑)
 もうさ、トィンブルのお辞儀にしてもウォンパーの台車通行にしても、他の人がやったら大して面白くないはずなのにオヅキさんがやったら超面白いなんて本当ズルいなあと思うんだけど(笑)でもそれってやっぱりとてつもない才能ですよね。「この人だからこそ」の魅力が全面に出ているという意味で非常にタカラヅカらしいとも思う。
 しかもトィンブルもウォンパーも胴布団とかヒゲとか一切ナシで、お芝居と髪の分け目(笑)だけで演じ分けてきたのはすごいなあと思いました。その心意気がすばらしい。
 …って、これ10日の観劇後に書いてたのですが、16日に観たらトィンブルの髪型がエスカレートしてMr.SOみたいになってた(笑)。かわいかった。

・今まであゆっちとねね様が似てると思ったことはなかったのですが、スミティのぶっ飛びのベクトルが完全にねね様と同じでした。「血は争えないな…」と思った瞬間。

・コマつんのギャッチが大好きすぎる!どうしよう!
 ビジュアルも声も立ち居振る舞いもやたらとツボです。
 いまの雪組はキムまっつコマ、と違う種類のエエ声が揃ってて耳福。うふ。あと、一瞬だけどたじぃもめちゃめちゃ良い声ですよねえ。

・娘役ちゃんたちが本当ハイレベル。本当かわいい。
 杏奈先輩の完成度の高さといい(受付嬢のたたずまいやシートパック姿もさることながら、コーヒーブレイクでのさりげないシュシュ使いにとてつもない女子力を感じた…!!)、きゃびいのLays(ポテチ)似合いっぷりといい、リサリサの華やかOLぶりといい、あゆみ先輩のリア充イケイケぶりといい、すずちゃんのかわいさといい、このみさんのお局様っぽさといい、それぞれのキャラ立ちとビジュアルが素晴らしかったです。
 チアガールではひーこちゃんが相変わらずの超絶アクロバットだし、宝くじ番組のパイレーツ(?)はあんこちゃんの美貌が輝いてるし。かわいこちゃん充しまくって幸せ。

・宝くじ番組といえば、番組アシスタント的な感じで出てくる久城くんが超下級生モードでかわいかったー。あの満面の笑顔、やっぱり下級生時代の蘭寿さんに似てると思うの(笑)

・私にとって「元祖・タカラヅカのかっこいい場面」である洗面室がやっぱりかっこよくてキュンキュン。あの場面に久城くんとかが出てるのがなんだか不思議な感じで、じーんとしてしまった。久城くんのストップモーションがかっこよかった。
 そしてツーショで同フレームに入ってるチギまつが…もう…!!!チギタさんのメガネ外したキメ顔とか反則すぎる!!

・今回の出演者で唯一顔と名前の一致しなかった、ゴマちゃん(愛輝ゆま氏)を彷彿とさせる男役さんが和城るなちゃんか。把握した。

・汝鳥さんの社長、あったかくて可笑しみがあって憎めなくて好きだなー。汝鳥さんの素晴らしいところは、ああいう役をやっても絶対に「ファンタジー」でいてくれるところだと思います。ギラギラしすぎないというか。ヒメジョーンズとのバランスも好き。

・ヒメジョーンズ、方向性としてはザザなんですが(笑)ビジュアルも芸風も突き抜けててよかった!ああいう黒人のおばさんいるいる!
 しかし宝塚のイティカ、梅田のヒメ様って…。この夏の85期は西日本を支配下に置きすぎです。


 アドリブ祭りだったという千秋楽は観られなかったけど、幸せなひとときを過ごさせていただきました。楽しかった!雪組の皆さんおつかれさまー!
posted by 白木蓮 at 23:54 | 雪組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

July 11, 2011

愛をつらぬく戦士

 久々にガッツリした遠征を決行し、ファントム→灼熱の彼方(オデュセウス編)→蘭寿茶→ファントム→ハウトゥサクシード、と余すところなく堪能してきました。はーたのしかったー!!

 いろいろと情報量が多すぎて何から書けばいいのかよく分からないのですが、とりあえず、バウの話。

 …なんていうか、隅から隅まで鈴木Kすぎて逆に戸惑った(笑)
 プロローグ終わった時点で主題歌のサビ完全把握(そしてそのあと「灼熱の〜彼方に〜♪」が脳内を回りつづける)!おんなじこと何度も言う!説明長い!しばらく意識飛んでても無問題!星空の下でラブシーン!
 ついったーでも書いたけど、幕間にお友達と
 「K作品には星空の下のラブシーンが不可欠なんだね」「でも今回は海がないね」「いや、きっとKの脳内ではあるんだよ、海が!波音がないだけで!」「そうか今は干潮なのか!」
 という話をしていたら2幕でまさに海のそば(ていうか海に浮かぶ船上)のラブシーンが出てきたので盛大に吹きました。波音が聞こえてきた瞬間、蘭寿エリック並みに全身をガクガク震わせてしまった…。鈴木Kどんだけ!!!

 脚本はさておき(さておいていいのか)、ワークショップなのに主演4人以外の見せ場がさっぱりないのはちょっとヒドイと思う。乃愛&乙葉の見せ場が全然ないとか!朝風くんもりーしゃも大してやることないとか!さらさちゃんも「それだけ?」って感じだし、カレン姐さんは変にウケ狙いの台詞ばっかり言わされてて気の毒だし、月城くん&桃ちゃんの物語をもっと観たかったし。もちろんコモドゥス編で細かく語られる部分もあるとは思うので、そこは楽しみにしてるのですが。
 暗殺団のみんなのことももうちょっとしっかり描いてほしかった…。レオくんが支離滅裂なリーダー役を一生懸命がんばってるなあ、イリヤくんかわいいなあ、まなはる暑苦しいなあ(それはいつもだ)、とか思いながら観ていたのですが、すごくがんばってたわりには暗殺を諦めるのがものすごく早くて目が点になりました。いやいやそこは命を懸けてがんばろうよ!

 これだけ下級生ばかりのメンバーになると、咲ちゃんの経験値の高さとセンタースキルはとても頼もしい。スタイルいいし、コスチュームの着こなしもきれいだったし、踊りも華やかだし、歌も安定。咲ちゃんの甘いやさしい声がすごく好きです。
 オデュセウスという人の言動には100箇所ぐらい突っ込みどころがあるのですが、とりあえずそれをチカラ技で押し切ったあたり、スターだ…!と思いました。今までわりと一人で突っ走るイメージだったのが、今回は「愛をつらぬく戦士」ということで包容力が出てきたのもうれしい。しかし咲ちゃんの残虐な暴君コモドゥスを観てみたかったという思いも捨てきれません(笑)

 そのコモドゥスの翔くん、まずはやっぱり顔立ちが美しい。そして翔くんのドSっぷりがいかんなく発揮されていたのがよかった…!カワイイ顔でニヤリと笑ってためらいなく人を傷つけるところ、大好きです。あの小生意気そうな口元がいいよね(笑)
 歌とかダンスの見せ方とか(ダンサーであることと「タカラヅカの舞台で見せるダンス」を踊れることとはまた違うんだなーと思わされる)、いろいろこれからに向けての課題はあるのですが、翔くんはそういう物怖じを感じさせずに堂々としてるところが好きだなあ。コモドゥス編が楽しみです。
 咲ちゃん&翔くんふたりともなんだけど、コモドゥス編までにもうちょっと殺陣が上手くなるといいなあ…。殺陣って難しいのね、とあらためて実感した次第。

 あんりちゃんは可愛かったー!!輪郭がまあるくてパーツはくっきり、という、もろに私好みの顔の娘役さん(笑)。オデュセウス編ではあまり見せ場はなかったものの、とにかくかわいくてひたむきで声もきれいなので、これもコモドゥス編が楽しみです。
 …いまコレを書きながらナウオンを見てたらウィビア(あんりちゃん)は両作品合わせて「お兄さま」を65回言ってるそうで、まなはるに
 「それだけ好きってコトなの?」
 と絡まれ、
 「だいすきです☆」
 と答えてるのがかわいすぎてキューーーン!となりました。かわええ…。
 まなはるお兄さんの前のめりな絡みっぷりもイイですね(笑)

 夢華さんは、まずは復帰おめでとうございます!
 いちばん一緒にいる暗殺団の男子たちが小柄な子ぞろいなので「暗殺団の紅一点にもかかわらず他の誰よりも強そう」なのが不利に働いた気はするのですが(ごめんなさい)、長身の咲ちゃんとの映りはよかった。歌声もきれい。
 ただ、ジュリエットのときから感じていたことではあるのだけど、「この役をこう演じる!」という意志があんまり伝わってこない気がする…。持ち味的に「運命にひたすら翻弄されるか弱いヒロイン」て感じでもないので、今のままだとどうしても中途半端なヒロインになってしまうような。再生中のナウオンでも「難しかったこと」として挙げているのが技術的な部分だったりして、あんまり演技の内面の話が分からないのですよね。
 本公演ヒロインをやったことで彼女へのハードルが上がってしまっているのは承知してます。すみません。でも「どう演じたいか」ってすごく重要な部分だと思うので。というか、私は技術よりもそういうウィルの部分が伝わってくる人が好きなので(笑)

 あと特筆すべきは、ほたっさん!すごかった!
 登場した瞬間から「あれ、こんな上級生出てたっけ?たしか90期までしか出てないはずだけど組子で該当者が思い当たらない…専科さん…?」と思ってしまったほどの貫禄。 う ま す ぎ る ! !
 ほたっさんの素晴らしいところは、単に老け役が上手いだけではなくて、役に求められる「大きさ」とか「慈愛」とか「やさしさ」とかが滲み出ていることですね。なんていうか、人生の年輪を重ねた人にしか出せないようなあたたかさ。ロミジュリ新公の神父様もよかったけれど、今回はさらに父親として、王としての懐の深さが素晴らしかった。これで研5って何者!?!?
 こういう人がいるから、タカラヅカっていうのは本当におもしろいところだなあと思います。

 しかし、ワークショップで全席5000円っていう価格設定は本気で考え直したほうがいいと思う…。ワークショップって将来のスター、将来のファンを育てるための投資じゃないの?なんでそこで微妙に利益を取ろうとするのかしら、ていうか、収益構造がよくわかんないけどそもそも買ってもらえなきゃ5000円だろうが10000円だろうが利益を取れないんじゃないのかしら。という素朴な疑問。
 あんまり客入りのことは言いたくないけど、この内容でこの価格だったらそりゃあ人は集まらないしがんばってるジェンヌさんがかわいそうだよ!と思ったのでした。

 そんな感じで、コモドゥス編につづく。
posted by 白木蓮 at 01:22 | 雪組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

July 05, 2011

盗まれたカルナバル

 星組『ノバ・ボサ・ノバ ―盗まれたカルナバル―』『めぐり会いはふたたび ―My Only Shinin' Star−』のいろいろ。

 滑り込みでどうにかこうにか役替わり3パターンを制覇しました。最後のCパターンは行ける日程が前楽しかなく、でもチケットがなく、結局おのれの根性のみを頼って当日券に並ぶことに。朝の5時台から東宝へ行くなんて何年ぶりだろうか…よくがんばった私!(自画自賛)

 先日も書いたとおりBパターンの感想を上げる前にうっかり消してしまったので、簡単にB・Cパターンの感想をメモっておきます。


Bパターン:

 やっぱり夢乃クンのメール夫人がものすごくインパクト強かった!あんなに“I'm from USA☆”て感じのメール夫人をはじめて見ました(笑)。ヨーロッパじゃなくてアメリカ。泣きボクロといい、ボンキュッボンな体型といい、全身から発散する陽性オーラといい、ほんとにマリリンモンロー的なわかりやすい色気というか…。
 最初にエストレーラと車で登場するとき、「車で移動してます」感を出すために上半身をあまり動かさずスイスイ歩く人が多いと思うのですが、夢乃クンは「わたし車の中で歩いてますッ!」て感じで堂々と腰をプリプリ振って歩いていたのが新鮮でした(笑)。あと、中詰めのカルナバルがあくまでも「メール夫人として」出てる感じなのもすごく斬新だった!他の人は役を離れた芸名の部分でやっているように見えたんだけど、夢乃クンのあの歌い継ぎは完全にメール夫人キャラ。突き抜けた明るさで、これまたプリプリ歌い踊ってるのが楽しい。かわいい。
 メール夫人にかぎらず夢乃クンは良くも悪くも健康な持ち味の人で、それはつまり陰とか毒とか感情の機微が足りないということでもあると思うのですが、でもメール夫人に関してはその明るさや優しさ、愛情深さがすごく救いだなあ…と感じました。ソールとエストレレーラの別れの場面、エストレーラに上着を着せてあげたあとでギュッと肩を抱く、その仕草が本当にやさしかった。

 ベニーマールは、最初にピンが当たって踊り出したとき、それからソルエマルを歌い出したとき、やっぱりパッと目を引く華やかさに圧倒されました。なんかキター!ってなるんですよね。あの華と押し出しは本当に余人を持って代えがたいものだと思う。
 オープニングでピエロと同じ振りを踊るところとかは「そんなイジメやめてあげて!」と思っちゃうし(失礼)、ブリーザが死んだあとのアマールアマールなんかもいつものベニーすぎて「もうちょっと芝居の幅を…」と思ったりするんだけど、それでも華やかだし、かっこいいし、目を奪われる。というのはタカラヅカスターとして本当に素晴らしい個性だなと思います。
 対するマカゼオーロは、「心やさしいチンピラ」て感じだった(笑)。『天使なんかじゃない』の晃みたいな…(通じるのか)。なんていうか、若いのに「えっ、いまどきツッパリリーゼント!?」と誰もが突っ込むレトロな硬派で、ほんとはすごく優しくて繊細なんだけどちょっとイキがって悪ぶってるヤツ、みたいな。何を言ってるんでしょうか私は。
 なのでブリーザの死後にいちばん「オレ悪いことしちゃった」感があって、ある意味すごくかわいそうだった。し、ラービオスの存在がいちばん大きな救いのように感じられたのもマカゼオーロだったような気がします。


Cパターン:
 
 夢乃マールは「土」や「海」をダイレクトに感じさせる人でした。夢乃クンの健康な持ち味のせいもあるし、あと役替わり3人のなかで夢乃クンがいちばん踊れるということもあると思うんだけど、オープニングのダンスも逮捕から釈放されたあとのダンスも、すごく「この大地とともにある」感じがした。伸びやかで健全。
 夢乃クンの愛情過多な芸風が存分に発揮されて、前半のマール&ブリーザのキャッキャウフフ感がすごかった!(笑) 本当にこの海辺に生まれ育ったすこやかな男女、という印象で、たぶん二人が出会って恋をして共に生きていくのは必然なんだろうなと思えて、だからこそカルナバルの混沌の中でそこにひずみが生じてしまったことがとても悲しくなりました。
 その「ひずみ」の張本人であるベニーオーロがまた、すごく破廉恥で!(←ほめてます)
 彼の破廉恥っぷりはいいですね。陽気に破廉恥。誰はばかることなく破廉恥。(ハレンチ連呼するのやめろ)
 ああいう破廉恥さにブリーザが抗えなかったのは、なんとなく分かる気がする(笑)
 あと、ベニーの持っているハッタリとかケレン味とかって、オーロという役には何よりも必要不可欠なんだよなあ…とあらためて感じました。どの場面に出ていても、ベニーならではの愛嬌や可笑しさ、のようなものが確かにある。スターですなあ。
 そうそう、それとマダムXの場面の女装がえらいことキレイだった!びっくりした!あの場面で怖くない女装を見たのは初めてです。
 前楽を観たので、最後のラービオスとの場面にはウルウル。せあらかわいかった…。

 マカゼさんのメール夫人は、上品でノーブルでした。夢乃メールがアメリカ人ならマカゼメールはヨーロピアン系。きれいだったしかわいかったし、それでいてちゃんと「男役の演じる女役」になってるところがさすがマカゼさん。
 正直なところオーロにしてもメール夫人にしてももうちょっとクセがあったらいいなとは思うのですが(すんなり演りすぎていて引っかかりがない気がする)、でも研6でこれだけソツなくこなせるのは本当すごいことですよね。このハードな経験を活かして、次のバウ主演ではっちゃけてくれるといいなあ!


 そんな感じです。「簡単に」と書いたくせにけっこう長くなってしまった。ので、あとはちょっとだけ。
 上演が決まった瞬間から期待していた「みきちぐのシスター・マーマ」が実現しなくてすごく残念だったのですが(もちろんエマさんがどうということではなく)、みきちぐの警官がもう完璧な造形だったので大変満足!よかったなあ。お芝居の、旅芸人一座の座長も大好きでした。
 旅芸人といえば、しーらんがなんであんなエロかっこいいキャラなのか最後までよくわからなかった(笑)。とにかく素敵だったからいいんだけど!イケメンすぎてずーっとオペラを離せなかったけど!
 超ニヒルなジャック・スパロウなのに、あの一座にいることに何の違和感も抱かせないあたりがしーらん。可愛い振りもポーカーフェイスでこなしてしまうあたりがしーらん。前楽はまよまよと妙にラブラブしててかわいかったです。

 ねねれみも地球最大規模にかわいかったし、はるこキトリのちびっちゃい同期コンビもかわいかったし、せあら最強だったし、涼さんカッコよかったし、ミッキー大活躍だったし、もちろんちえねねは正義だし、楽しい公演だったなー。
 すごくどうでもいいけど、私東宝で実際に公演を観るまで『めぐり会いはふたたび』って現代物だと思ってました…。観劇するまではなるべくネタバレを避けている、てのもあるんですが、今回ポスターとかの販促物はどれもノバボサだったし、平井堅の曲を使ってるって風の噂に聞いたし、それに追い打ちをかけるように「My Only Shinin' Star」なんつうポップスター★な副題がついてるし。
 なので初見の幕間が終わって、コスチュームのちえ紅が出てきたときは本気でびっくりした…!
 これだけ情報が氾濫している最近のヅカ社会で、しかも東宝待ちだったのにこれだけ予備知識なく観れてびっくりできたってすごいことだなー。
 と、我ながら妙なところに感心したのでちょっと記録しておきます(笑)

 星組の皆さん、暑いなかハードな舞台お疲れ様でした!このあともハードだけどがんばって!
 そしてまよまよ&せあら&真吹くん、本当にお疲れ様でした。
 これからの人生がどうか幸せなものでありますように。
posted by 白木蓮 at 01:42 | 星組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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